おはようございます、うぃるです。
最近は、プロンプトエンジニアリングを学び直しています。
特にバイブコーディングをしたり、n8nワークフローなどをいじったりしていると「なぜうまく動かない?」「なぜ安定しない?」という場面があるからです。
そこで今回は、プロンプト設計のコツと、n8nのような自動化ツールへの応用方法をセットで解説します。
※今日は真面目な回です。
プロンプトの基本
指示は1つ、条件は複数
Markdown構造を使う
Chain of Thought×推論モデル
①:指示は1つ、条件は複数
「これもお願い、ついでにこれも」が通用しないのがプロンプト設計です。
1つのプロンプトに複数の“命令”を入れてしまうと、出力がぶれます。
でも、”条件”は複数入れてOK。むしろ、条件をしっかり書くことで精度は上がります。
たとえば以下のような書き方。
## 命令
この文章を200文字以内で要約してください。
## 条件
- 初心者にもわかるように
- 主語・述語を明確に
- ネガティブな表現は避ける
- 「ですます調」で統一する
このように「主命令は1つ、条件は箇条書きで」という構造をとると、出力が安定しやすくなります。
②:Markdown構造を使う
OpenAIのガイドにもある通り、Markdownで情報を区切るだけでAIの理解力は上がります。
「何が命令で、何が前提で、何が例なのか」が視覚的にも論理的にも分かりやすくなるからです。
# 目的
記事の構成案を生成してください。
# 条件
- 見出しはH2で
- 本文は300文字以内/セクション
- 読者はAI初心者
- 口調はカジュアルだが丁寧
# 入力文
AIのプロンプトエンジニアリングについての記事を作成したい。
構造が明確だと、プロンプトのメンテもしやすく、再利用性も高まります。←ここ意外と重要
③:Chain of Thought×推論モデル
最近のLLM(特にGPT-4.1やClaude 3系など)は、推論能力が高まっています。
そんな推論と相性がいいのが、Chain of Thought(CoT)と呼ばれる考え方です。
具体的には、次のように“ステップを明示”することで、複雑な判断を求める問題への精度が上がります。
# 指示
最適なクラウドストレージサービスを提案してください。
# 条件
- 利用目的は個人のデータ管理
- 月額1,000円以内
- 容量は最低500GB
# 考える順番
1. 条件をすべて満たすサービスをリストアップ
2. コストと容量を比較
3. 特徴や注意点を整理
4. 最適な選択肢を理由とともに提示
最近の推論モデルは、こういった“思考プロセスを示すガイドライン”と相性が非常に良いです。
n8nに考え方を応用する場合
ここで、最近使っているn8nへの応用についても触れておきます。
n8nのようなノーコード自動化ツールにAIノードを入れるとき、やってしまいがちなのが「1ノードで全部やる」設計。
例えば、SEO文章をつくるときに、タイトル生成、メタディスクリプション、記事本文の生成、SNS投稿文まで一気に出力させようとするイメージです。
受信Webhook → AIノード(タイトル+ディスクリプション+本文+SNS投稿) → 投稿
ですが、先ほども述べたように、基本は1プロンプト1指示。これをn8nに置き換えると、1プロンプト1ノードを意識するのが大事です。
以下のような構成にすると、出力精度も再現性も上がります。
# ワークフロー構成例
Webhook受信
↓
AIノード1:タイトル生成(Prompt A)
↓
AIノード2:メタディスクリプション生成(Prompt B)
↓
AIノード3:本文生成(Prompt C)
↓
AIノード4:SNS投稿生成(Prompt D)
↓
投稿(WordPress API)
最終的な結論
と、これまでの話を踏まえると、結局結局いちばん安定するのが深津式プロンプトなんですよね。
# 命令
あなたはプロの編集者です。
仮想通貨初心者向けにわかりやすい記事構成案を作成してください。
# 条件
- 全体は見出しと本文に分ける
- H2見出しは2つまで
- 本文は400〜500文字以内
- トーンは丁寧かつ親しみやすく
# インプット
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# アウトプット
[出力形式]
この構造が優れているのは、
システムプロンプト的な「役割指定」がある
命令は一つに絞られる
複数の条件を整理しやすい
インプットでハルシネーションを防ぐ
アウトプットで出力形式を指定できる
という点。
出力を向上させるよりも、“意図のズレ”を最小化する設計(=失敗しにくい設計)になっています。
以上です。
最近はプロンプトエンジニアリングの再学習をしているので、こういう系の投稿増えるかもです。
実体験をもとにわかりやすいようにまとめていくので、ぜひご期待ください~。
それでは、また明日。
※追記1
もし自分でどんどん学習していきたいという方は下記をチェックするとよいと思います!主要LLMの公式ドキュメント+αなので、信頼性もGoodです。
※追記2
そういえば2年前の一時期、個人ブログでプロンプトエンジニアリングに関して10本くらい記事を書いていました。
久しぶりに読んでみたら初々しくて恥ずかしくなりました笑
2023年8月の記事なので、ChatGPTのモデルがGPT3.5の頃ですね~。ぼくもまだ会社員やってました。懐かしい。。。
今や検索上位にも載っていない雑魚記事なので、ぜひ読まないでください。
めちゃくちゃ勉強になりました!
スッキリ理解できました(*^^*)
ありがとうございます✨
うぃるさん、こんにちは。
CoTの概念については初めて知りました。本日から使ってみます。貴重な情報をありがとうございました。
また明日の記事、楽しみにしています。